09-1接着と塗装研究会
超撥水・超親水材料
趣旨 超撥水・超親水材料の研究開発には,2種類の取り組み方があります。1つはフッ素化合物やシランカップリング剤などの機能性材料を対象物の表面に修飾する方法や酸化チタンなどの光半導体によって超親水性化機能発現させる化学的な方法。ロータス効果やかたつむりの殻をヒントに超撥水・超親水材料を作り出す,バイオインスパイア的な方法をあげることができます。それらの研究開発によって得られた超撥水・超親水材料は,各種塗料やビルや住宅の外壁,窓ガラスのコーティング材料として大きな市場を作り出しています。
近年,超撥水材料は,エレクトロニクスやエネルギーデバイスなどでも注目されています。燃料電池におけるガス拡散電極層の撥水化,電気二重層キャパシタの撥水化や太陽電池の撥水処理などを例にあげることができます。一方超親水表面による細胞増殖の研究もされています。
本研究会では各分野での超撥水・超親水材料の研究開発状況・応用展開例等についてご紹介・話題提供をいただき,忌憚のない意見を交換することで,今後さまざまな産業に貢献できる超撥水・超親水材料について学ぶ機会を設けました。ここから,さらなる研究開発や応用展開へのヒントが出てくれば非常に嬉しいことです。多くの皆様の参加を期待いたします。
主催 高分子学会 接着と塗装研究会
開催日 2009年07月08日 13:30〜16:30
開催場所 東京工業大学 本館1F・H-112講義室
東京都目黒区大岡山2-12-1

交通 東急目黒線または大井町線大岡山駅下車約3分
プログラム <13:30−14:25>
1)超親水PETフイルムの研究開発動向        (富士フイルム)内田  修
超親水性付与による防曇性・セルフクリーニング性・速乾性などの機能を発現させることに注目が集まっています。超親水材料としては屋外用途を中心に酸化チタン光触媒の採用が広がっていますが、屋内など比較的暗所環境で十分な効果を発揮し、かつ使用環境での耐久性を満足する超親水材料が望まれています。
本講演では超親水PETフイルムを中心とした開発動向を紹介し、さらに他の基材への展開を意図した場合のscope & limitationに関して議論いたしたいと思います。
<14:30−15:25>
2)超撥水・超親水のメカニズム             (埼玉工大)矢嶋 龍彦
超撥水・超親水化技術の原理、メカニズムについての総合的な基礎知識をはじめ、光触媒やプラズマ、フッ素系表面改質剤などによる超撥水・超親水化技術への取り組みについて解説していただく予定です。
<15:30−16:30>
3)超撥水・超親水化剤によるコーティング加工について (日華化学)南保 幸男
超撥水・超親水材料の応用について、コーティング材料を中心に解説していただく予定です。中でも、ナノレベルの薄膜形成が可能な疎水性シリカ化合物を原料とした撥水剤は、紙や不織布などへの常温コーティングが可能で、その応用範囲が広いことを特徴としています。
本講演では、玩具への応用や、イベントなどを通した超撥水材料の新展開についても解説していただく予定です。
受付期間 2009年04月23日〜2009年07月07日
参加要領 1)定員60名
2)参加費 @企業 3,150円 A大学・官公庁 2,100円 B学生 1,050円
C名誉・終身・フェロー・ゴールド・シルバー会員 1,050円
D接着と塗装研究会メンバー 無料
3)申込方法 当サイトからお申し込みの上、参加費を7月末日までにご送金下さい。参加証、請求書(希望者のみ)を順次送付させていただきます。
4)振込先 銀行振込<三菱東京UFJ銀行 銀座支店 (普通) 1126232 (社)高分子学会>
郵便振込<00110-6-111688 (社)高分子学会>
振込手数料は振込人にてご負担下さいますようお願いいたします。
銀行・郵便振替の領収書をもって本会からの領収書にかえさせていただきます。

申込先  (社)高分子学会 接着と塗装研究会係
〒104-0042 東京都中央区入船3-10-9 新富町ビル6F
TEL 03-5540-3771  FAX 03-5540-3737