ブックタイトル高分子　POLYMERS　62巻12月号

概要

高分子　POLYMERS　62巻12月号

委員会だより第62回高分子討論会広報記者発表高分子学会では、高分子科学の重要性や面白さを一般の方々に広く知っていただくために、年次大会や高分子討論会、ポリマー材料フォーラムの研究発表の中から広報委員会が約10件を厳選し、報道機関の方々の前で発表者自身に研究成果を紹介していただいています。2013年9月11日（水）～13日（金）に開催されました第62回高分子討論会からは総計1,991件の中から下表の10件の講演を選出し、8月29日（木）に記者発表を行いました。今回の記者発表では残念ながら企業からの発表は取り上げられず、大学と国立研究機関からの発表となりました。記者発表していただいた研究は学会前後で新聞に掲載されることも多く、新聞掲載はより幅広い方々への情報提供になっているようです。前回の記者発表から本誌にScientificNewsの頁も設け、本号にも今回の記者発表から4件の研究をピックアップして紹介していますので、「高分子」の新たな情報として合わせてお読みください。また、今回から高分子学会関連の先生方が進められている大型プロジェクトの紹介も行うことにしました。高分子学会員が行っている研究の多くは、直接的あるいは間接的に税金によってサポートされています。そのため、一般の方々に大型プロジェクトを知っていただくことも重要であると考え、記者発表で大型プロジェクトの紹介もお願いすることにしました。大学や公的研究機関の研究を助成している代表的な研究費は、文部科学省・日本学術振興会の科学研究費補助金（科研費）です。この科研費の中で新学術領域研究は、日本の学術水準の向上と強化につながる新たな研究領域の開拓・発展を目的とし、数多くの研究者が集まって共同研究や研究人材の育成などの取り組みを行っています。第1回目としては研究領域「ナノメディシン分子科学」（平成23～27年度）の領域代表の石原一彦先生に概要と研究成果の一部を紹介していただきました。一般の研究発表とは異なりますので、新聞記事として掲載されにくいかもしれませんが、高分子研究の新しい展開を知っていただく機会になれば幸いです。上記のように広報委員会では会員の方々の研究を積極的に取り上げていきますので、発表申込の際には広報希望欄に研究成果をアピールしてください。記者発表に選ばれる秘訣は本誌2011年11月号（61巻11月号893頁）を参考にしてください。最後になりましたが、参加していただきました報道機関の皆様および研究者の方々に心より御礼申し上げます。なお、発表内容の詳細はHP（http://main.spsj.or.jp/koho/koho_top.php）に詳しく掲載されていますので、是非そちらを覗いてみてください。1講演番号記者発表題目氏名・所属（敬称略）2H013Pa103新規超分子相互作用と知的素材機能を持つ側鎖結晶性ブ（福岡大工）大熊徹、中野涼子、杉真太郎、関口博史、○八尾滋ロック共重合体の創生22Q12世界初、透明形状記憶ゲルを開発―3Dゲルプリンター（山形大院理工）古川英光、横尾友博、村田奨太、○宮瑾、渡邉活用で、スマートなゲル眼内レンズの開発へ洋輔、ムハマドハスナットカビル、牧野真人、（ニデック）村瀬響子、砂田力32R02ナノファイバーを利用したフレキシブル透明導電フィル（東工大院理工）○東啓介、坂尻浩一、松本英俊、姜聲敏、渡辺ムを開発順次、戸木田雅利41T08天然にはない官能基をもつシルクを紡ぎ出す組換えカイ（農業生物資源研）○寺本英敏、小島桂コを作出51T10凝固したハイドロゲル中でタンパク質結晶を育成させる（阪大院理）○杉山成、廣瀬未果、（阪大院工）清水典子、高橋義新規結晶化技術を開発典、丸山美帆子、松村浩由、井上豪、森勇介、（北大低温研）佐崎元、（創晶）安達宏昭、（京府大院生命環境）高野和文、（東工大院生命理工）村上聡61W17高分子ナノシートを用いた新しい細胞移植基材：ナノ（東北大AIMR）○藤枝俊宣、（東北大院工）森好弘、伊藤俊太郎、カーペットを開発西澤松彦、（東北大院医）永井展裕、阿部俊明、（東北大WPI-AIMR・Harvard-MIT Div. of Health Sci. & Tech.）Ali Khademhosseini、（東北大院工）梶弘和72W04超音波力学療法～生体深部で治療効果を発現しうるDDS（阪府大院工）○原田敦史、山本聡、小野雅文、弓場英司、河野の開発～健司82Pd022カーボンナノチューブで被覆したダイヤモンド微粒子の（新潟大院自然研）木村和、（新潟大産学セ）河原崇史、（新潟大工）開発橋本久美、為末真吾、（新潟工科大学）藤木一浩、（新潟大院自然研・新潟大工）山内健、○坪川紀夫93Pa099植物の棘（とげ）構造をヒントに多彩なメタリック系特（東理大院総化学）飯島貴之、（東理大工）○遠藤洋史、（東理大工・異ナノ構造の作製に成功―高感度センサーや光触媒・東理大院総化学）河合武司太陽電池への展開に期待！！―101L14水分で力学特性をチューニングできるグリーンな構造材（九大院工）○松野寿生、大田敏之、（DIC）小池淳一郎、浅田匡彦、料を開発堀米操、（高輝度光科学研究セ）増永啓康、小川紘樹、（九大院工）田中敬二＊新学術領域研究プロジェクトの紹介文部科学省科学研究費補助金新学術領域研究（平成23～27年度）研究領域名「ナノメディシン分子科学」領域代表（東大院工）石原一彦平成25年度高分子学会広報委員会委員長宮田隆志関西大学委員大村貴宏積水化学工業（株）小原知海日東電工（株）木全修一住友化学（株）関修平大阪大学大学院高井まどか東京大学大学院田中敬二九州大学大学院早川晃鏡東京工業大学大学院758高分子62巻12月号（2013年）