2011接着と塗装研究会講座
自動車用コーティングにおける新技術・新材料
趣旨 接着と塗装研究会は、接着と塗装に関わる技術や動向等についての情報交換や関連分野を含めた交流の機会を設定することを通し、人類社会に資する高分子化学・技術の発展を支えることを目指して活動しています。特に物質・材料の複雑な融合体といえるコーティング材料では、関与材料のシナジー効果と相殺の働きを見極める等、全体を見るバランス観の洗練のためにも、多方面の視点の関係者との意見交換・交流は重要な意味を持つものと考え、オープンマインドの交流の場を発展させていきたいと念っております。
今回、本研究会では、自動車関連のコーティング材に焦点を当て、「講座」を企画しました。
未曾有の被害を及ぼした東日本大震災の影響は、サプライチェーンの問題や電力不足問題などがまだまだ続く中、国内の自動車生産も前年度比でマイナスは避けられない見通しとなっており、裾野の広い産業の停滞は多くの納入メーカーやその業界の収益にも直結するものとなることが予想されます。また、原発の被災も今後の環境対応とりわけCO2削減の取り組みに少なからぬ影響を及ぼすことは免れないものと思われ、自動車をはじめ、製品のライフサイクルを通しての所用総エネルギー量の抑制が購買・採用の判断基準となっていくであろうとも考えられます。そのような難しい課題を目の前にした状況において、自動車用コーティング材料には、さらに高度な、品質、コスト、環境を軸に幅広いニーズへの対応を求められると言えます。
今回はこのような状況の変化を踏まえ、我々が今後目指すべき技術あるいはその技術動向について、それをリードする講師の方にお話しいただきます。聴講者の皆様の、新技術開発に向けての刺激やヒントを得る機会として、さらに大きな人の輪を構築するきっかけとしていただけたら幸いです。多くの皆様の参加を期待いたします。
主催 高分子学会 接着と塗装研究会
協賛 (予定)日本接着学会,日本接着剤工業会,日本塗装技術協会
開催日 2011年09月09日 10:00〜16:10
開催場所 東京理科大学森戸記念館 第1フォーラム
新宿区神楽坂4-2-2

Tel:03-5228-8110
交通 JR総武線、地下鉄有楽町線、東西線、南北線飯田橋駅下車 徒歩3分
プログラム <10:00〜11:00>自動車防錆と電着塗装
(日本ペイント)坂本 聡明
電着塗装は自動車を錆から守る技術として長い歴史を持ち改良が重ねられてきました。その防錆性に優れる電着塗装について、開発の歴史、最新技術、および将来への方向性などについてお話いただく予定です。

<11:00〜12:00>自動車部品用途へのUV硬化型塗料の展開
(カシュー)縄   悟
UV硬化型塗料は、ハイソリッド化しやすく、硬化の過程で使用するエネルギーも相対的に少ない環境にやさしい塗料です。まず、その硬化機構や長所・短所を紹介します。次いで、UV硬化型塗料の設計事例を、そして最近の開発動向を紹介します。最後に短所を補うための方法を、近年の自動車部品用途への応用例も交え説明していただく予定です。

<13:00〜14:00>ポリウレタン技術を用いた自動車塗料用の自己修復性クリアコート
(住化バイエルウレタン)重森 友和
本講演では、ポリウレタン特有の水素結合力の解析を基に、ポリマーの形状記憶に関するポリウレタン技術の普及の為に、自動車塗料用の自己修復性クリアコートに対し、擦傷痕の回復に大きく影響を及ぼすポリウレタン原料(ポリイソシアネート)の選択肢についてお話いただく予定です。

<14:00〜15:00>自動車用ペースト系ケミカル材料について
(サンスター技研)小林 敏雄
環境ニーズに対応した車作りの変革期のなかで、今後シール・接着剤等のペースト材料に期待される機能と最近の技術動向についてお話いただく予定です。

<15:10〜16:10>自動車業界におけるCO2排出量削減の取組み
(日産自動車)荒川  孝
自動車業界のCO2排出量の占める割合は、全体の約1/5を占め、塗料や接着剤を初めとする材料や生産工程の見直し等により、削減の積極的な取組みが必要です。
本講演では、自動車の製造から使用までのCO2排出量削減の取組みについて事例を交えながら紹介していただく予定です。
受付期間 2011年06月28日〜2011年09月08日
参加要領 1)定員100名
2)参加費 @企業 13,650円  A大学・官公庁 5,250円  B学生 2,100円
C名誉・終身・フェロー・ゴールド・シルバー会員 2,100円
D接着と塗装研究会メンバー a)企業10,500円 b)大学・官公庁4,200円
3)申込方法 高分子学会申込みサイト http://www.spsj.or.jp/entry/ からお申し込みいただき、参加費を9月末日までにご送金下さい。参加証、請求書(希望者のみ)を順次送付させていただきます。
4)振込先 銀行振込<三菱東京UFJ銀行 銀座支店 (普通) 1126232 (社)高分子学会>
郵便振込<00110-6-111688 (社)高分子学会>
振込手数料は振込人にてご負担下さいますようお願いいたします。
銀行・郵便振替の領収書をもって本会からの領収書にかえさせていただきます。
5)その他:演題・講演者は予告なく変更になる場合がございます。予めご了承下さい。

申込先 (社)高分子学会 2011接着と塗装研究会講座係
〒104-0042 東京都中央区入船3-10-9 新富町ビル6F
TEL 03-5540-3771  FAX 03-5540-3737

※※Webでのお申し込みは9月8日(木)午前までとさせていただきます。以降は上記宛お問い合わせ下さい。