12-1ポリマーフロンティア21
超ハイブリッド材料
趣旨 近年,機能のトレードオフをナノレベルの構造制御で解消する技術として超ハイブリッドが提唱され,配位高分子・ハイブリッドポリマーなど新素材の創出に基盤をおいた研究開発が精力的に行われております。一方で,実用化されている複合材料・ナノコンポジットにおいてもコストや性能の技術的な革新により用途は拡大しています。
本講演では,この分野の第一人者の方々に,最先端の研究開発状況と将来の展望について講演を頂きます。
主催 高分子学会 行事委員会
協賛 日本化学会 錯体化学会 化学工学会 日本ゾル-ゲル学会(予定)
開催日 2012年04月13日 10:20〜17:20
開催場所 東工大蔵前会館 ロイアルブルーホール
東京都目黒区大岡山2-12-1

交通 東急目黒線・東急大井町線 大岡山駅下車徒歩約1分
プログラム <10:20-11:10>
1.超臨界法による有機修飾ナノ粒子合成と超ハイブリッド材料創製
(東北大学)阿尻 雅文

高分子とナノ粒子の親和性制御を適切に行えば、粘性を低下させ、成型加工性を維持しつつ、ナノ粒子の高充填化が可能となる。本講演では、そのための超臨界法有機修飾ナノ粒子合成について特徴を整理しつつ、高熱伝導材料の成果を紹介する。

<11:10-11:50>
2.高熱伝導性有機・無機ハイブリッド材の開発状況
(電気化学工業)蛭田 和幸

近年、電子部品の高性能化に伴い、その熱対策材料の高熱伝導化が望まれている。従来より本用途では高熱伝導性フィラーとして六方晶窒化ホウ素が多用されている。講演では本フィラーの粒子配向・配列制御及び粒子表面修飾により高熱伝導複合材料を開発したので、その手法を紹介する。

<11:50-12:30>
3.サケ白子DNAのハイブリッド化による新規生体材料の開発
(マルハニチロホールディングス)御手洗 誠

サケ白子DNAを生体由来の高分子材料として捉え、DNAと各種カチオン性物質との複合体を用いた新規生体材料の開発研究を行っている。本講演では、医療用/歯科用材料への応用を目指した検討を中心に、その機能性、加工性、生体適合性などを紹介する。

<13:30-14:20>
4.グリーンイノベーションに向けた配位高分子材料の開発
(京都大学)北川  進

従来の多孔性材料(ゼオライトや、活性炭など)に加えて、多孔性配位高分子(Porous Coordination Polymer (PCP))が注目されている。PCPは全く新しい視点の「空間のナノサイエンス・テクノロジー」を与える可能性があり、実際、環境、エネルギー、バイオ課題にかかわる気体分子(H2, N2, O2, CO2, NOx, SOxなど)を自在に捕獲、貯蔵、変換、ひいては材料化する基盤技術に資する材料として期待されている。本講演では最新の開発動向について紹介する。

<14:20-15:00>
5.粘土を主成分とするフィルムの開発と応用展開と課題
(産業技術総合研究所)蛯名 武雄

粘土ポリマーコンポジット材料において粘土の含有量を高くすることにより、高い耐熱性・ガスバリア性を実現することが可能であることが分かっている。本発表では、技術の解説と最近の進展の紹介をする。

<15:10-15:50>
6.ゾル‐ゲル・ハイブリッド技術の光学材料への展開
(KRI)福井 俊巳

ゾル−ゲル・ハイブリッド技術の基礎、ハイブリッド材料の光学材料への適用の考え方を概論する。また、光学材料への展開についてKRIでの研究内容を中心に、(1)屈折率制御、(2)屈折率分散制御、(3)透明発光材料等の応用例について紹介する。

<15:50-16:30>
7.有機シリカハイブリッド材料の構造制御と機能創出
(豊田中央研究所)稲垣 伸二

 有機系ナノ空間材料は、分子・錯体のもつ多様な機能を三次元的に組織化・連動できることから、光合成のような高度な機能を構築する土台として大きな可能性を有する。ここでは、メソポーラス有機シリカを利用して、光捕集アンテナや反応中心などを連動させた人工光合成系の構築の試みを紹介する。

<16:30-17:20>
8.物質・エネルギー変換の未来を拓く高機能材料の開発
(名古屋工業大学大学院)増田 秀樹

生体系で酸素と水素から水とエネルギーを生成する呼吸系末端酵素であるチトクロム酸化酵素の活性部位の低分子モデルをこれまで設計してきた。このモデル系は酸素をトラップすることができるため、それを酸素の四電子還元する材料としてデバイス化することを目標に開発しており、金電極とイオン液体の方法を融合することにより四電子還元に成功したので、今回紹介する。
受付期間 2012年01月26日〜2012年04月12日
参加要領 参加要領
1) 定員100名

2) 参加費 @企業21,000円 
      A大学・官公庁10,500円 
      B学生1,050円
      C名誉・終身・フェロー・ゴールド会員・シルバー会員3,150円
  年会費制会員※1)の団体からのご参加は、何名様でも割引料金となります。
     a) 会社16,800円 b) 大学・官公庁8,400円
※1)詳細はhttp://www.spsj.or.jp/c18/nenkaihisei.html をご覧下さい。

3) 申込方法 本サイトよりお申込み下さい。随時、参加証と請求書を送付いたします。

4) 参加費の支払い 請求書到着後4月末日までにお願いします。
      銀行・郵便振替の領収をもちまして本会からの領収書とさせていただきます。
      振込先銀行:三菱東京UFJ銀行 銀座支店 (普通) 1126232 社団法人高分子学会
      郵便振替:00110-6-111688 社団法人高分子学会

5) その他 演題・講演者は予告なく変更になる場合がございます。予めご了承下さい。

申込先 (社)高分子学会 12-1ポリマーフロンティア21係
     〒104-0042 東京都中央区入船3-10-9 新富町ビル6F
     TEL 03-5540-3770 FAX 03-5540-3737