繊維材料の燃焼性を評価する方法の一つで,「所定の条件下において,材料が燃焼を持続するために必要な最低酸素濃度の数値(O2 vol.%)」をLOI(酸素指数)として示す.試験法はJIS
K-7201 (高分子材料の酸素指数燃焼試験方法)に定められており,代表的な繊維のLOI値は綿およびレーヨンが18~19%,絹および羊毛が23~24%,ポリエステルおよびナイロンが20~21%である。大気中で全焼する繊維素材はLOI値が21%以下であり易撚・可燃繊維に属する。自己消炎性を示す難撚繊維のLOI値としては,アクリル系が26~30%,難撚化ポリエステルが26~28%,芳香族ポリアミドが28~29%,塩化ビニリデシが45%で ある。繊維素材は易燃性,可燃性,難燃性および不燃性に分類され,易撚・可燃繊維は用途によっては難燃加工が必要である。燃焼性め他の評価法は「一定加熱条件で燃焼させたときの炭化長,炭化面積,残炎時間等」を測定する方法でJIS
L-1091(繊維製品の燃焼試験方法)に定められている。
Kobunshi, Vol.43 , p.744 (1994)