ランダムコポリマーを含む相溶性アロイの中で,相図がLCST型を示すものに現れる。これは,横軸にコポリマー組成を縦軸に温度をとって,各組成が示すLCST温度を結ぶ曲線を描く。曲線の上側が相分離域を,下側がー相域を示すことになる。Miscibleな領域は,最適組成に頂点をもつ上に凸なカーブを示すことになる。その形が西洋館の窓の形状に似ていて,Miscibleなところが,窓の部分に当たるところから,こう呼ばれている。
最初の報告は,o一クロルスチレンとp-クロルスチスチレンとのランダムコポリマーとPPEとのアロイ1)に関するものであった。その後、D.R.Paulらによって,コポリマーの備えるべき条件などMiscibility
Window形成を広く取り扱った理論的なレポート2)が提出され,一般的にこの名称が用いられるようになった。 1)P.Alexandrovich,F.E.Karasz,W.J.MacKnight:Polymer,
18,1022(1977) 2)D,R.Paul,J.W.Barlow: Polymer,25,487(1984) Kobunshi, Vol.43
, p.369 (1994)
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