反応型アクリル系接着剤の中で第一世代（ＦＧＡ）と称されるものは，組成的にアクリルモノマー，触媒，エラストマーからなるが，硬化過程でモノマー，エラストマー間の化学反応は行わない。これに対して第二世代（SGA : Second Generation Acrylic Adhesires）と称されるものは，アクリルモノマー，アクリルオリゴマー，レドックス触媒，エラストマーからなり硬化過程においてモノマー，エラストマー間のグラフト重合化が行われ100％不揮発分の接着皮膜を形成する。 　油面接着が可能であり，広い温度範囲下での耐衝撃性，耐熱性，耐水性，耐溶剤性などを兼ね備え，構造用接着剤として利用できる。二液非混合型の塗り分け型であるため，計量混合の手間とミスがなくポットライフの制限を受けにくい。種類としては，主剤とプラ　イマーからなる二液非混合型でプライマーの作用により主剤が化学反応を起し硬化するタイプと，主剤がＡ，Ｂ二液でＡ剤に硬化触媒を，Ｂ剤には硬化促進剤が配合されているタイプがある。メーカーによりモノマー，エラストマー，硬化触媒，硬化促進剤の選択に工夫がなされている。 Kobunshi, Vol.43 , p.482 (1994)