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総合講演:9件、分科会講演:20件 合計29講演

7月18日(水) 13:00~21:00
総合講演① 「これからの『発電・蓄電』に役立つ高分子」13:00~15:00
総合1-1
「これからの『発電・蓄電』に役立つ高分子」  吉野 彰(旭化成)
リチウムイオン電池に既に用いられているセパレータ、バインダー、絶縁フィルムなどの高分子材料の現状と今後期待されている高分子型電極材料、高分子固体電解質などの可能性について述べる。
総合1-2
「白金に代わる色素増感型太陽電池用対極材料」  清水 博(産総研)
我々は、多層カーボンナノチューブ,イオン液体、導電性高分子からなるコア・シェル型構造の三元系材料を開発し、色素増感型太陽電池用対極材料として用いると、白金と同等の光電変換効率を示すことを見出した。
パネル討論(60分)吉野 彰、清水 博、福塚友和(京大)、岡田重人(九大)
総合講演② 「アジアから見た日本」15:10~16:10
総合2
"How Asia and the United States see Japan: my personal experience"  Thein Kyu (The Univ. of Akron, U.S.A.)
総合講演③ 「イノベーションとセレンディピティ」16:20~17:20
総合3-1
独創的研究とSerendipity 三枝武夫(京大名誉教授)
総合3-2
イノベーションに繋がったセレンディピティとその背景 蒲池幹治(阪大名誉教授)
パネル討論(30分)三枝武夫、蒲池幹治、企業代表3名(30代、40代、50代から各1名)
ポスター・展示・
ミキサー
企業、大学、公的研究機関研究者の交流の輪を広げ、新しいシーズとニーズの出会いを作り出すために、ポスター発表・展示を企画しました。ミキサーの寛いだ雰囲気において、最新の研究成果、新製品や技術開発を紹介し、意見や情報交換を行っていただくことは、多くの知己を得て、新たな展開をめざすために意義深いと確信します。
19:00~21:00

7月19日(木) 8:30~20:30
総合講演④ 「有機フォトニクスの未来に向けて」8:30~10:30
総合4-1
 有機ELの現状と将来展望 城戸淳二(山形大)
約20年前から実用化を目指した研究開発が始まった有機ELは、現在、中小型ディスプレイが量産されている。55インチの大型テレビも今年から市場に投入される予定で、ディスプレイ分野での存在感が増している。白色有機ELも照明用パネルとして数社が少量生産を開始し、次世代省エネルギー照明として期待されている。本稿では有機ELの現状と将来技術について展望する。
総合4-2
 「フォトニクスポリマーの基礎と新展開」 小池康博(慶應大)
屈折・反射、散乱、分極等の高分子と光の相互作用の基礎を延べ、それらを用いたフォトニクスポリマー技術、プラスチック光ファイバー、液晶バックライト用の高輝度光散乱導光ポリマー,ゼロ複屈折ポリマー等を紹介する。それらフォトニクスポリマー最新技術による、大画面・高画質・高ビットレートのFace-to-Face Communicationの新展開について述べる。
パネル討論(60分)城戸淳二、小池康博、鎌田俊英、安達千波矢、関 修平
総合講演⑤ 「医療革新と高分子」10:40~12:10
総合5-1
「インテリジェント表面による細胞シート工学の創生」 岡野光夫(東京女子医大)
温度応答性高分子ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)を20nmの厚さで均一に修飾したインテリジェント表面を開発した。この表面で細胞を増殖・単層化させ、細胞シートの新しい回収法を開発した。これにより、細胞シートを移植して世界初の再生治療を可能にし、細胞シート工学と呼ぶ新手法を創出した。
総合5-2
「細胞のレゴ、私のエゴ、組織のエコ」  岩田博夫(京大)
組織は複数種の細胞からなり、細胞同士が相互に協調して組織としての機能を発揮している。組織再生のため、細胞表面に接着剤となる単鎖オリゴDNAを提示させ、これを接着剤として用いて複数種の細胞を望みの位置に配置する方法(細胞レゴ)の開発を行ってきた。私のエゴで人為的な細胞配置の組織体を作ろうと努力してきたものの、組織中の細胞は時間の経過と共に当初の配置とは異なる、細胞にとってより安定な環境(エコ)へとどんどん移動していった。高分子を用いた組織再生の試みを反省をこめてお話したい。
昼食 12:10~13:10
会場  A会場 B会場 C会場
分科会 分科会①
基礎・入門「合成」
分科会②
先端科学技術「有機エレクトノニクス」
分科会③
「アジアにおける競争と協調」
13:10~14:10
分科会1-1       中川佳樹(カネカ)
「リビングラジカル重合の工業化」
リビングラジカル重合の代表的な技術の一つである原子移動ラジカル重合(ATRP)を利用した末端反応性テレケリックポリアクリレートの工業化について、その技術内容および研究開発の経緯等について話す。
分科会2-1       鎌田俊英(産総研)
「次世代フレキシブル電子デバイスの印刷製造技術」
次世代の電子機器回路の製造には、高生産性、高自由度製造をもたらす印刷デバイス製造技術に大きな期待が寄せられている。本講演では、有機材料のフレキシビリティを活かした回路・ディスプレイ・センサ等のデバイスの印刷製造技術開発の現状と今後の課題について紹介する。
分科会3-1    Zi-Chen Li (Peking Univ., China)
"Overview of Polymer Research in China and Challenges of Young Talents from Japan and China"
14:20~15:20
分科会1-2       松本章一(阪市大)
「ラジカル重合によるポリマー材料設計:現在・過去・未来」
リビングラジカル重合はポリマー材料合成に欠かせない方法として確立され、ラジカル重合の新たな課題として立体規則性制御や定序配列制御などに注目が集まっている。ラジカル重合で可能な事とやるべき事、合成あっての材料か、材料のための合成か、これまでの研究事例を紹介しながら、ラジカル重合の今後を占う。
分科会2-2      安達千波矢(九大)
「有機EL発光材料の最前線」
現在、有機ELは、第一世代として蛍光分子、第二世代としてリン光分子を用いることで、デバイスの高性能化が進められてき た。最近、私たちは第三の発光機構として、高効率な熱活性化遅延蛍光材料が有機ELの発光材料として極めて有用であることを見出している。本講演では、有機分子の巧みな分子設計を通して電流励起に適した全く新しい発光機構の創製が可能であることを示す。さ らに、電荷注入から電荷再結合過程までを総括し、将来の有機ELの可能性について議論する。
分科会3-2       Jae-Suk Lee(GIST, Korea)
"How university and industry cooperate in Korea: my research experience"
15:30~16:30
分科会1-3       塩野 毅(広島大)
「配位重合触媒の基礎と新展開」
配位重合触媒は,オレフィン,スチレン,共役ジエンといったシンプルなモノマーから高性能・高機能高分子を創製するための鍵技術として,重要である。本講演では、その基礎から最近のトピックスまでを紹介する。
分科会2-3        関 修平(阪大)
「共役高分子骨格内の電荷輸送と分子デザイン」
電荷輸送特性評価法としてさまざまな評価手法が提案され、それぞれに材料開発における重要な指標を提供している。本講演では、共役高分子骨格を中心に、多角的に用いられる評価法がそれぞれどのような情報・指標を提供するのかについて概観する。
分科会3-3   柿原健一郎(理研シンガポール)
「シンガポールの科学・技術・イノベーション政策」
シンガポールはここ20年間に開発途上国から今や国民一人当たりのGDPで日本を追い抜いたところまで発展した。資源が何もない国が如何にこのように発展できたのかを、それを支えた科学技術政策を中心に特に2000年以降に焦点を当てて紹介する。
講師を囲んでの
質問の会
16:30~18:30 
懇親会 18:30~20:30 

7月20日(金) 9:00~12:20
会場  A会場 B会場 C会場
分科会 分科会④
基礎・入門「物性」
分科会⑤
先端科学技術「環境・エコマテリアル」
分科会⑥
「水問題を解決する高分子」
9:00~10:00
分科会4-1        佐藤尚弘(阪大)
「溶液中での高分子集合体の構造解析」
水溶液中で、両親媒性高分子が形成するさまざまな形状の高分子ミセル、反対電荷を有する高分子電解質混合物が形成するポリイオンコンプレックス、さらに熱変性させたDNAや多重らせん多糖が形成する高次会合体の複雑な構造を、静的・動的・電気泳動光散乱、小角X線散乱、多角度光散乱検出器付サイズ排除クロマトグラフィーなどを利用して解析する方法を紹介する。
分科会5-1      上田一恵(ユニチカ)
「バイオマスプラスチックの動向と技術開発」
バイオマスプラスチックの動向と技術開発について、汎用プラスチックのポリ乳酸のほか、エンジニアリングプラスチックへの広がりなどを、当社での例を中心に概説する。
9:00~9:30
分科会6-1      辺見昌弘(東レ)
「高性能RO膜の基礎解析と実用性能」
陽電子消滅寿命測定法、コンピューターシミュレーション及び透過型電子顕微鏡を用いて、RO膜の物理的・化学的特徴を明らかにする研究を進め、高透水性、高除去性を両立するRO膜を開発した。本報では、その基礎解析と実用性能について述べる。
9:30~10:00
分科会6-2     八木敏幸(東洋紡)
「中空糸型逆浸透膜を用いた水処理システム」
三酢酸セルロースを用いた中空糸型逆浸透膜モジュールに関して、その膜モジュール特性である耐塩素性、耐汚れ性(耐ファウリング性)を生かしたファウリング抑制の方法と実プラント及び実証試験での運転事例を中心に報告する。
10:10~11:10
分科会4-2        渡辺 宏(京大)
「高分子絡み合い系のレオロジー」
濃厚系中の高分子の運動と緩和は、鎖同士が互いに横切れないことを反映する絡み合い効果に支配される。 このような絡み合い高分子鎖の運動を記述するモデルは多数提唱されているが、この運動の十分な理解には至っていない。本講演では、絡み合い運動の理解に対する現状と問題点を解説する。
分科会5-2       湯川英明(RITE)
「バイオリファイナリー産業の将来像」
非食料バイオマス資源からのエネルギー、化学品製造は、新規産業バイオリファイナリーとして大きく期待されている。本講演では、バイオリファイナリーの現状と将来展望および、RITEバイオプロセスに関する研究状況を紹介する。
10:00~10:30
分科会6-3      小原知海(日東電工)
「逆浸透膜の高機能化とアプリケーション展開」
水処理用機能材料として普及が進んだ逆浸透膜(RO膜)であるが、水処理コスト低減や適用アプリケーション拡大などの観点から膜モジュールの高機能化が依然として望まれる。RO膜に求められる機能、特性と種々のアプリケーション展開について、その一端を紹介する。
10:30~10:40 休憩
10:40~11:10
分科会6-4    熊見和久(ダイセン・メンブレン・システムズ)
「凝集技術とろ過膜を使った油エマルション等の処理」
油エマルションを含む排水は、規制により産業廃棄物として処理される場合が多く、減容化が望まれている。このような排水を、凝集技術で固形化し膜分離することで、また、親水性膜で直接濃縮することで、廃棄物量を10%以下にすることが可能となった。
11:20~12:20
分科会4-3     土井正男(豊田理研)
「高分子界面のレオロジー」
粘着、接着、塗布、乾燥、印刷などの多くの工業において、高分子と固体基板の間の 粘着、滑り、摩擦などの現象が重要である。ここでは、高分子の界面や接触線近傍でおきるレオロジー現象について分かっていることを解説する。
分科会5-3    廣 真誉(住友ゴム工業)
「タイヤ材料の脱石油の取り組み」
地球温暖化、化石資源の枯渇といった地球環境の問題に対し、タイヤ製造メーカーとして貢献するために行なっているタイヤ材料の脱石油の取り組みについて紹介する。
11:10~11:40
分科会6-5           小森愼次(クラレ)
「高分子膜及びPVAゲル担体を用いた汚泥減容型排水処理システム」
当社は、微生物を固定化した流動担体法による排水処理をおこなった後、高分子膜分離により水回収するシステムを開発した。当システムは、特にエネルギーを追加することなく汚泥減容可能で、しかもコンパクトなシステムとなっている。
11:40~11:45 会場設営
11:45~12:20 パネル討論:上記講師
午後
企業見学
※有料:参加費用とは別に料金が発生いたします。
①東洋紡 (総合研究所、80名まで) + 野外教室

②カネカ (滋賀工場、40名まで) + 野外教室

  

※プログラムは予告なく変更になる場合がございます。予めご了承ください。
第57回高分子夏季大学