S4.高分子の「かたち・トポロジー」設計と特性・機能 |
(京都工芸繊維大学大学院工学科学研究科)塚原 安久 (東京工業大学大学院理工学研究科)手塚 育志 |
<趣旨> 近年の高分子合成の研究分野の進展により、新しい重合反応の開拓や生成高分子の立体規則性、幾何異性構造、末端構造、分子量およびその分布などの構造規制が格段に進歩してきています。その一方で、従来の直鎖型高分子と対照的な非直鎖型高分子として環状高分子や各種分岐高分子の合成法も大きく進展し、さまざまな構造明確な環状高分子や各種分岐高分子が設計・合成され、それらの分子特性やバルク特性の詳細な議論が可能になってきています。 このように様々な「かたち」の高分子が出現してくると、高分子の「かたち」すなわち「トポロジー」にまつわる特性に焦点を当てた議論が必要になってきます。また、それぞれの「かたち」の高分子をどのように組み立てるかも極めて重要となります。 このような背景から、本特定テーマでは、「高分子のかたち」をキーワードとして、さまざまな「かたち」の高分子、すなわち、従来からの直鎖状トポロジーとは異なる単環状および多環状高分子、各種の分岐状高分子、さらにはカテナンやロタキサン型構造を有する高分子を取り上げ、高分子の「かたち」が分子特性やバルク特性にどのように影響を与え、どのような機能につながるのかに焦点を当て、それらの精密合成法や特性化法を包括して活発に討論して頂きたいと考えています。 |
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