| S10.色と高分子 |
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(物質・材料研究機構 機能性材料研究拠点) 樋口 昌芳
(千葉大学大学院 工学研究科) 桑折 道済 |
| <趣旨> 色は、特定の波長の光を吸収した物質から反射(もしくは透過)された光のスペクトルであり、380〜800nmの波長にあると人はそれを色と感じる。呈色・発色過程を理解し、自在に制御することは、ナノ物質科学の目標の一つである。色を有する物質には、我々の暮らしと密接に関係する染料や顔料以外にも、物質の構造規則性によって呈色するフォトニック物質や、物質内の電荷の偏りに由来する局在表面プラズモンに基づく呈色などが挙げられる。また、色を有する物質の外部刺激応答性も学術と応用の両面で興味深い。外部刺激に応答して物質色が変わる現象はクロミズムと呼ばれ、100年以上前から研究されており、pH変化で色が変わるハロクロミズム、熱で色が変わるサーモクロミズム、電気で色が変わるエレクトロクロミズム、光で色が変わるフォトクロミズムなどが知られる。最近では、フォトニクスやプラズモニクスの呈色原理を利用したクロミック現象も報告されている。 本特定テーマでは、様々な原理に基づく呈色やクロミック現象を示す高分子及び超分子(=色材高分子)に関する発表を広く募集する。多様な色材高分子の色の評価のためには新しい光学計測法の開発や、耐光性や力学性能などの物性測定も大切になってくる。また、新たな色材高分子を生み出すには、自然界の動植物の呈色構造の解明も有益と考えられる。更に、我々の暮らしに真に役立つ材料として使用するには、適切な加工技術や調色技術が必須であり、産業界との連携も欠かせない。 本特定テーマは、色材高分子に関する新しい学術分野の創出と、材料応用のための産学共同研究までの連携を促進するために、「色と高分子」をキーワードとし、合成、機能、物性、評価に携わる産学官の研究者が会し、討論する機会を提供する。基礎から応用までの多様な研究者の積極的な研究発表の申し込みをよろしくお願い申し上げます。 |
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