高分子 Vol.72 No.6
特集 重合反応の解明と精密構造制御への取り組み
高分子はあいまいな構造をもっているため、重合反応の観察は困難である。しかし、分析機器の進歩とともに、開始・生長・停止の各反応は手に取るように明らかにされはじめた。両末端構造が明らかにされ、分子1本の形状も直接観察により明らかにされだしている。これらの進歩により、これまで定説とされていた重合反応機構を塗り替える報告もされている。本特集は、今だから明らかになった重合反応に焦点をあて、材料の精密設計を行う研究に注目する。とくに新しい重合反応、モノマー配列重合、重合反応の新しい解明など、精密構造を制御する研究を紹介する。
西村(達)・石割・上川・仁科

Digest for English Readers
258

Hot Topics
261
Awards for Encouragement of Research in Polymer Science; The Society of Polymer Science, Japan 2021

素描
精密重合はどこへ 覚知 豊次
262

展望
繰り返し構造をもつ天然中分子の迅速合成 小山 靖人
263
芳香族アセチレン類の重合反応の新展開 谷口 剛史・西村 達也・前田 勝浩
267
中分子の精密合成:電気で作るアミド結合 岡田 洋平
271

Polyman 画
275

トピックス
可逆的連鎖移動に基づくカチオン重合を用いた分子量と立体構造の同時制御 内山 峰人
276
可視光を外部刺激とするポリマー合成と光触媒の設計 稲垣 昭子
278
配列制御オリゴシロキサンのワンポット合成 松本 和弘
280

グローイングポリマー
手数で勝負 村山 恵司
282

先輩からのメッセージ - 仕事しごと 私事しごと
日々転々 上野 隆史
283

高分子科学最近の進歩
多成分超分子ナノバイオ材料
~分子集合の直交性・エネルギー散逸挙動~
東 小百合・池田 将
284

企業技術探訪
バイオエコノミー社会実現の鍵を握る独自の長鎖DNA合成技術 株式会社シンプロジェン
宮本 尚樹・柘植 謙爾
288

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